連合大阪寄付講座・大阪市立大学
2018年度秋学期
「働くということと労働組合」プログラム
回 |
日時 |
講義テーマ |
講師 |
1 |
2018年10月1日 |
- オリエンテーション・基礎編①
働くこと、そして労働組合を巡る状況
- 【要旨】連合が寄付講座を行う意図、本講座を通じて学生に学んでほしいポイントを説明するとともに、「働くということ」の基本、働くことを巡る諸課題、諸情勢について基本的な考え方を述べる。
|
南雲 弘之氏
教育文化協会理事長 |
2 |
2018年10月15日 |
- オリエンテーション・基礎編②
働く人が助け合う仕組みと歴史〜労働組合、労働者自主福祉運動
- 【要旨】労働組合はなぜ作られたのか。その歴史を概観しつつ、そこから発展した助合いの仕組み(労福協・労働金庫・全労済等)を学び、今日的課題を考える。
|
高橋 均氏
中央労福協アドバイザー |
3 |
2018年10月22日 |
- 連合大阪課題提起①
『働き方改革』の評価と展望〜長時間労働・同一労働同一賃金を中心に
- 【要旨】「働き方改革」が不可欠であることは、労使ともに一致している。しかし具体的には、労使の立ち位置は必ずしも一致していない。2018年の通常国会の議論を終え、交わされた論議と結果についての評価、今後の展望等について述べる。
|
村上 陽子氏
連合 総合労働局長 |
4 |
2018年10月29日 |
- 連合大阪問題提起②
大阪における特徴的な労働・社会的課題と連合大阪の取組み
- 【要旨】「大阪で働くこと、生活すること」を取り巻く環境やその特徴を学ぶとともに、それらに対して連合大阪はどのように認識し、対応しようとしているのか。連合大阪の目指す「働くことを軸とする安心社会」を紹介し、ともに考える。
|
田中 宏和氏
連合大阪 事務局長 |
5 |
2018年11月5日 |
- 連合大阪課題提起③
最低賃金、賃上げが決まる仕組み(春闘)
- 【要旨】未組織労働者や低所得者層の下支え機能として最低賃金の果たす役割は大きい。最低賃金の基本的な仕組みと決定までのプロセスを学ぶ。加えて、労働者の賃金をはじめ労働条件について、労使で交渉し決定する「春闘」方式の実像を伝える。
|
井尻 雅之氏
連合大阪 副事務局長 |
6 |
2018年11月12日 |
- 連合大阪課題提起④
働く現場の声〜連合大阪に寄せられた労働相談(長時間労働、過労死等・解雇・ブラックバイト・残業代未払等)と組織化の実例
- 【要旨】連合大阪に寄せられる多くの相談を通じて、働く現場で何が起こっているのかを伝えるとともに、不当な処遇に対して、働く仲間で労働組合を結成して、職場の改善を実現した事例も紹介する。
|
大塚 義彦氏
連合大阪非正規労働センター相談員 |
7 |
2018年11月19日 |
- 特別講義①
映画に見る労働観の変遷
- 【要旨】働くことは生活の基底をなす。世界は、アジアは、そして日本は、働くことをどのように捉え位置付けたのか、映画表現からアプローチを試みる。
|
谷合 佳代子氏
大阪産業労働資料館(エルライブラリー)
館長 |
8 |
2018年11月26日 |
- ケーススタディ①
中小企業問題の本質は何か
- 【要旨】日本の企業の99%は中小企業である。中小企業の街、大阪において多くの中小製造業の労働組合が結集する「JAM大阪」は、どのように労働条件向上に取り組んでいるかを紹介しつつ、大手と中小の格差問題の本質は何かをともに考える。
|
狩谷 道生氏
JAM大阪 教育全国オルグ |
9 |
2018年12月3日 |
- ケーススタディ②
公務労働の現状と課題
- 【要旨】自治体の行政改革が進められる中で、公共サービスの担い手が多様化(臨時・非常勤等職員の増加等)し、官製ワーキングプアの問題等、様々な課題が現出している。公務労働者を組織する労働組合として、現場の実態と運動の方向性を述べる。
|
大西 将之氏
自治労大阪府本部 特別執行委員 |
10 |
2018年12月10日 |
- ケーススタディ③
非正規労働者の組織化の現状と課題
- 【要旨】「UAゼンセン」とは、約172万人の組合員が加盟する日本最大の産業別労働組合である。労働組合の組織率が低下する中、組織拡大運動(組合づくり)の意義、また流通業界で働く人の5割を占める非正規労働者を組織化する目的、実情、課題等を説明する。
|
廣澤 茂之氏
UAゼンセン 大阪府支部主任 |
11 |
2018年12月17日 |
- ケーススタディ④
AI、IoTの進展と働くことの将来
- 【要旨】AI、IoTの進展が「多くの雇用を失わせる」とする悲観的なシュミレーションがある一方、「人間の能力の拡張に寄与する」との見方もある。AI、IoTは、これからの労働にどのような影響を与えるのか。豊富な海外調査の事例紹介も含め、ともに考える。
|
山崎 憲氏
JILPT(独立行政法人労働政策研究・研修機構)主任調査員 |
12 |
2019年1月7日 |
- ケーススタディ⑤
女性(男性も)が働きやすい職場づくり〜WLBをどう進めるか
- 【要旨】「女性活躍」が声高に叫ばれているが、女性が働くことの実情や取り巻く環境を検証しつつ、自らの体験とも重ね合わせて、真に女性が(男性も)活き活きと働ける社会づくりに何が必要かを伝える。
|
脇本 ちよみ氏
連合大阪 元事務局長 |
13 |
2019年1月21日 |
- <論点整理>
教員によるまとめ
- 【要旨】各講義の内容をふまえた上で、これまでの講義の内容をまとめる。そのうえで、日本の労働問題や組合活動の特徴とは何であるか、国際比較の視点からも考える。
|
チャールズ・ ウェザ-ズ氏
(大阪市立大学教授) |
14 |
2019年1月28日 |
- <修了講義>
「働くということ」と労働組合
- 【要旨】自らの経験をもとに「働くということ」、「労働組合運動」について述べ、これから働こうとする若者にエールを送る。また本講座全体を総括する。
|
山﨑 弦一氏
(連合大阪 会長) |