2018年度 大阪市立大学・連合大阪寄付講座
「働くこととは」、「労働組合、労働運動とは」、「労働者の権利とは」、「働くことをめぐる諸課題」等などについて考え、理解するとともに、そうした上で働き、社会活動を行っていく人材を育成することを目的とする。
日時 | 2018年11月12日(月)13:00〜14:30 |
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場所 | 大阪市立大学 |
講師 | 大塚 義彦(連合大阪非正規労働センター相談員) |
趣旨 | 連合大阪に寄せられる多くの相談を通じて、働く現場で何が起こっているのかを伝えるとともに、不当な処遇に対して、働く仲間で労働組合を結成して、職場の改善を実施した事例も紹介する。 |
テーマ | 「働く現場の声」〜労働相談と組織化の実例〜 |
内容 | 1.連合大阪に寄せられる労働相談とその対応 相談項目別に「解雇・雇止め」「長時間・過重労働」「パワー・ハラスメント」「セクシャル・ハラスメント」「マタニティー・ハラスメント」「労働条件の変更」「退職勧奨、希望退職」「不払い残業」「ブラックバイト」が主な内容である。 「働き方関連法」で改正されたが、労働時間の上限規制や36協定締結の課題や過労死・過労自殺になる過重労働の実態がある。また、ハラスメントが急増していることとハラスメントが原因でうつ病をはじめとする精神疾患に陥いることも大きな社会問題である。また、学生の多くがアルバイトをしている事からブラックバイトかどうかのチェック項目を活用し、セルフチェックする必要がある。 2.労働問題の解決 問題に直面した場合の対処法について、「会社を辞める」「何もしないで我慢する」「労働相談の窓口を利用する」「法的手続きで会社と争う」「働く仲間で『労働組合』を結成する」のいずれかであり、その職場で働き続けることを断念するならば「早く辞める」ことも自分を守るという選択肢である。「何もしないで我慢する」ことは、メンタル不調の要因となりことが十分に考えられる。簡単に辞められない理由があるならば、働き続けるために何らかの対処をしなければならない。その対処とは、(1)自分で自分を責めない:「お前が悪い」と責められても、冷静さを失わず、留保して責任の所在を確認する。 (2)記録をとる:勤務記録がないと権利行使は難しい。メモを取る癖をつけること。(3)専門家に頼る:一人で悩まずに相談すること等である。 自分たちの仕事に働き甲斐や生きがいを見出すならば、労働組合に訴える。また、労働組合の無い職場なら労働組合を結成し、働きやすい職場を作ることが大切である。 |