2018年度 大阪市立大学・連合大阪寄付講座
「働くこととは」、「労働組合、労働運動とは」、「労働者の権利とは」、「働くことをめぐる諸課題」等などについて考え、理解するとともに、そうした上で働き、社会活動を行っていく人材を育成することを目的とする。
日時 | 2018年10月15日(月)13:00〜14:30 |
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場所 | 大阪市立大学 |
講師 | 高橋 均(中央労福協アドバイザー) |
趣旨 | 労働組合はなぜ作られたのか。その歴史を概観しつつ、そこから発展した助け合いの仕組み(労福協・労働金庫・全労済等)を学び、今日的課題を考える。 |
テーマ | 働く人が助け合う仕組みと歴史〜労働組合と労働者自主福祉運動〜 |
内容 | 1.ザリガニの映像ザリガニの映像(映画『ボタ山の絵日記』より)を視聴。 昭和32年頃の時代背景
映像では、学校に行っていない子どもたちが、田んぼにザリガニを捕まえに行くシーン。獲ったザリガニをたくさん獲った子も獲れなかった小さな子もいたが、困った時はお互いさまとして、必要に応じて配分した。配分方法に助け合いの原型(連帯、友愛、絆)がみえる。 2.アルバイトをしている学生に、「賃金が求人票で提示されていた額と違っていた」「時給が最低賃金よりも安い」等、職場でおかしいことが起こっていないかを12項目のチェックに基づいて自身の振り返りを行った。おかしいと思った時の対処の方法は、「我慢して働く」「会社を辞める」「労働組合を作る」のいずれかである。学生アルバイトも雇用契約に基づいて働く「雇用労働者」であるから、労働組合に加入して組合員として認められ、また、労働組合を結成することもできる。 労働組合には交渉機能や相互扶助機能があり、労働組合は極めて有用なものである。 3.労働組合と労働者自主福祉運動(助け合いの仕組み)の歴史について、労働金庫や全労済を作ってきた経過、その中で新潟大火(1955年10月1日)を事例に、労働組合の「支えあい、助け合い」の運動が拡がり、労働者自主福祉運動(助け合いの仕組み)が実現した。 4.人は一人では生きられない。他人との関係でお互いの違いを認め合って、少しずつみんなが折り合いをつけて生きていく。「困ったときはお互いさま」と言うが、その実現は結構難しい。しかし、「情けは人のためならず」とぐるっと回って自分のためになる。「連帯・友愛・絆の社会の実現」を目指していこう。 |