連合大阪2021春季生活闘争総決起集会
集会宣言

　私たちの暮らしは、かつてないほどの危機に直面した中で2021春季生活闘争をむかえた。新型コロナウイルスの猛威は未だ止まず、コロナ禍を起因とした倒産や解雇、シフト勤務の削減による収入減少といった深刻な事態が生じている。とりわけ、セーフティネットが脆弱な短時間・有期・契約・フリーランス等で働く者は、仕事と生活の危機に瀕している。

　新型コロナウイルスの感染拡大は、国民の命と健康を脅かすだけでなく、日本経済や雇用に深刻な影響をもたらしている。連合も「コロナ禍における雇用・生活対策本部」を設置し、構成組織・地方連合会がタイムリーに連携して、労働相談や雇用支援に取り組んできた。今後は、感染拡大の一刻も早い収束と重層的なセーフティネットの構築に向け、政労使で一体となった取り組みが求められている。また、国民一丸となった感染症対策と、社会全体で雇用の維持・創出に取り組むことを大前提に、日本経済を再び自律的成長への軌道に乗せるためにも、2014年から労使の信頼関係の下で積み上げてきた「賃上げ」の流れを連合加盟組織だけにとどめることなく、世の中全体に広げなくてはならない。

　また、コロナ禍でも生活者の命と暮らしを守るため、生活インフラを懸命に支えて頂いた、いわゆるエッセンシャルワーカーの待遇改善や「サプライチェーン全体で生み出した付加価値の適正配分」、さらには雇用形態間・企業規模間・男女間の格差是正など、「働きの価値に見合った賃金水準」へと引き上げていく。すなわち、「分配構造の転換につながり得る賃上げ」にほかならない。

　2021春季生活闘争は、これまで経験したことのない環境下での取り組みで業種・業態によってもバラツキのある厳しい交渉だ。だからこそ労働組合が真価を発揮すべき時である。闘争情勢や職場環境は違えども、「with / afterコロナ」における働き方を含め、課題を提起し、安心・安全の職場や希望ある社会へ変えることができるのは、労働組合に集う私たち自身である。

　連合大阪は「誰もが希望を持てる社会を実現！安心・安全に働ける環境整備と『底上げ』『底支え』『格差是正』で」をスローガンに、2021春季生活闘争を、すべての職場、地域が、最後の最後まで粘り強く、全力でともに闘い抜くことをここに宣言する。

2021年3月5日
連合大阪2021春季生活闘争総決起集会