2015年10月6日更新
1990年に開催された「花博」のテーマ「かけがえのない地球環境を守ろう」に賛同し、ブースの一つ「ユニオンスクエアガーデン」の運営に携わったことがきかっけで、1991年、連合大阪は、国有林事業のひとつ「社会貢献の森」(※)に申請、明治箕面国定公園の一部を「連合大阪の森」として活用することとなった。
この年の4月、組合員とその家族270人が集まり、「連合大阪の森植樹祭」を開催し、桜120本、もみじ100本、ヒノキ120本を植樹した。
その後、子どもたちにも森の大事さを学び、自然と触れ合う機会とするために、下草刈りや施肥、間伐伐採等の作業を体験イベントとして開催してきた。
現在、この森は20年前とは様子が変わっている。成長の早い樹木が植樹をした桜への光を遮り、数本の桜は立ち枯れの状態になっている。生きている桜も思うように伸びていない。また、間伐の対象となっていた木々も大きく成長しているので、以前のように子どもたちが、簡単に切ることが困難になっている。植樹した先輩方には申し訳ないが、このことは“あるがままの自然”だと考えている。
問題は“あるがままの自然”が失われそうになっていることである。その一つに日本各地の山林地域で問題になっている鹿害がある。箕面の山々も例外ではない。植物が新たな枝葉を芽吹こうとする先から食い荒らし、幹を剥がしていく。このまま放っておくと植物は成長せず、森を住処とし、種子や果実をえさとする昆虫や鳥、小動物が減少、これらを餌とする動物も減っていく、逆に、鹿は増え続け、その活動範囲も広がることとなる。自然界の生態系が崩れようとしているのである。鹿が原因なのではない。鹿に限らず、本来動物が生息する地域の中で、生きていけなくなったことに原因がある。この原因は人間が作ったのではないか。ならば、“あるがままの自然”とは言いがたい。
人間が作った原因とは、多くの要因があるが、その内容については触れないでおく。ここで記載するのは、私たち連合大阪にできることやれることを記載する。
それは、10年後、20年後の森を創造しながら、連合大阪の森を再構築しようというものである。それにはまず、一人でも多く森に足を運んでいただき、そこで、起こっている現実を見て感じてもらうことである。
連合大阪の森は、いつでも、誰でも来て、自然を楽しむことを目的のひとつとしていたが、場所によっては傾斜がきつく、気軽に入れない場所もある。そこで、多くの方々に参加していただき遊歩道を設置していくことを検討している。“みんなで作る、私たちの森への入口”をまさに階段をひとつ、ひとつ積み上げていこうと考えている。目指すのは、木が生えている山を作るのではなく、豊かな森林を育てることである。CO2削減、海の恵を育てる、土砂災害から街を守る、動物との共存共栄など、キーワードはたくさんある。そんなことを考えながら、一歩踏み出そうと思う。
(阪急バス利用)
(マイカー利用)
※国道171号線経由での大型車両の通行は豊川1・清水・萱野の各交差点からお越しください。
2015年10月3日(土)、連合大阪高齢・退職者の会の皆さんを中心に32人が、間伐作業に汗を流しました。
2年間にわたって、間伐作業と遊歩道設置を行ってきた結果、間伐は全体の約8割、遊歩道は6割程度達成されました。この日、間伐したエリアは、急斜面が中心でしたが、指導頂いた森林局の皆さんの心配をよそに無事に作業を終えました。木々の間から青空が見え、木漏れ日が注いでいました。
展望台からは、すすきの向こうに秋晴れに輝く大阪の街並みが見られました。
今年の夏は、雨の多い夏らしくない夏だった。各地で起こるゲリラ豪雨や台風の影響で各地で土砂災害が起こっている。ここ箕面でも、8月24日には避難準備情報が発令されるほどの豪雨でした。森の様相が変わっているのではないかと心配しましたが、緑に覆われていました。しかし、よく見ると鹿が葉っぱを食べていった跡が残っていました。
10月は、伐採や剪定、歩道の整備のボランティア活動が2回行われます。1度目は、10月5日(土)に連合大阪高退会の主催、2回目は10月25日(土)に連合大阪北大阪地域協議会の主催で行われます。参加ご希望の方は、連合大阪までご連絡ください。