連合大阪 事務局長談話
2026年6月30日
日本労働組合総連合会大阪府連合会
事務局長 澤谷 誓之
政府与党は、「国家社会機能継続性確保施策及び副首都の整備に係る施策の推進に関する法律案」(いわゆる「副首都・都構想」法案)を提出し、第211回国会(特別会)の会期末までに成立させる方針を示している。
本法案は、大規模災害等に備えた首都機能のバックアップ体制の構築とともに、東京一極集中を是正し、多極分散型経済圏の形成を目的とするものである。こうした問題意識や基本的な方向性については、連合大阪としても理解するところである。
しかしながら、副首都の設置は、国の統治機構や危機管理体制のあり方に関わる極めて重要な課題である。また、多極分散型経済圏の形成は、我が国の産業・経済政策、地域政策、さらには地方自治のあり方にも大きな影響を及ぼすものであることから、拙速に結論を得るのではなく、国の責任において、国民的な理解と合意形成を図りながら、慎重かつ十分な議論を尽くしたうえで進めるべき課題だと認識している。
一方、大阪市廃止・特別区設置、いわゆる「大阪都構想」について、維新の会は、大阪府知事選挙、大阪市長選挙、統一地方選挙と同日に住民投票を実施することをめざしている。同日選挙は法的に直ちに問題があるものではないとされているものの、公の選挙と重なる場合、公職選挙法の規定により、住民が自らの意見を表明する権利や知る権利など、参政権の行使に関わる重要な権利が制限されることになる。
住民投票は、地域の将来を左右する重大な意思決定であり、住民が十分な情報に基づき、自由で開かれた環境のもとで判断できることが不可欠であることから、同日の選挙は実施しないことを強く求める。
そもそも、副首都の要件については、連携協約または特別区が設置される道府県を想定しているが、大阪においては、すでに府市一体の広域行政を推進する「大阪府市一元化条例」が施行されている。したがって、副首都の誘致にあたっては、大阪市を廃止し特別区を設置する、いわゆる大阪都構想を前提とする必要はないことを改めて申し添えておく。
以上を踏まえ、連合大阪は、本法案について短期間の審議で成立を図ろうとする政府の姿勢に対し強く抗議するとともに、国会においては、拙速な採決を行うことなく、地方自治の本旨、住民の参政権、ならびに国の統治のあり方に関わる論点について、慎重かつ丁寧な審議を尽くすよう強く求める。
以 上