2025年 新年あいさつ
連合大阪 会長 田中宏和
新年、明けましておめでとうございます。連合大阪に集う37万人の組合員とご家族の皆様におかれましては、つつがなく新年をお迎えのこととお慶び申し上げます。
我が国の経済情勢は、全体として回復基調にありますが、長びく物価高に賃金上昇が追い付かない状況が続いたことで国民生活は上向かず、特に社会的に弱い立場の人々の生活は極めて厳しい状況にあります。国際情勢も長期化するウクライナ危機、悪化する中東情勢など混迷を深めており、不確実性はさらに高まっています。また、コロナ禍を経てライフスタイルの多様化が定着し、生成AIをはじめとするテクノロジーの急激な伸長が働き方にも大きな影響を及ぼしています。
昨年の2024春季生活闘争では、比較可能な2013年以降で最高の賃上げを獲得し、デフレで凍り付いてしまった経済、物価、賃金に変化の兆しが見えるようになりました。今年はこの変化の兆しをつかんで離さず、大幅な「人への投資」を起点として、経済社会のステージを転換しなければなりません。同時に広がった格差の是正を一層強力に進めるとともに、「ジェンダー主流化」の視点のもと男女間に不当な偏りがないかを点検し、課題を解消していくことが重要です。
また、大阪では今春に開催される大阪・関西万博に向けて内外からの注目が高まる中、関連事業の労働者や開幕後に訪れる来場者の安全・安心を確保することが求められています。万博を地域経済の活性化の好機と捉え、労働者が安心して暮らし・働ける社会を実現するための取り組みを強化していかなければなりません。
そして、先行きの見通しが不透明な中、人口減少、高齢化、セーフティネットを含む政府の機能不全など、複雑化する構造的課題を解決していくためにも、政治が果たす役割はさらに大きくなります。今夏には、第27回参議院議員選挙が実施されます。政治改革への期待感が高まる今こそ、二大政党的体制の確立に向けた取り組みを一層強めていかなければなりません。
連合大阪では、昨年10月の地方委員会において「平和 幸せ 道ひらく〜ともに変えよう 社会を新たなステージへ〜」を運動スローガンとして改めて確認しました。「働くことを軸とする安心社会」の実現に向け、「労働者である前に人間である」という視点のもと、今一度、人の息づかいを感じ取れるコミュニケーションにしっかりと光を当て、幅広い方々との連携を深め未来を変えていく運動に挑戦して参ります。
ともに頑張りましょう!