2012年7月23日更新
連合大阪は7月20日(金)、「『大阪市労使関係に関する条例案』及び『職員の政治的行為の制限に関する条例案』の廃案を求める連合大阪見解」を発表しました。
「大阪市労使関係に関する条例案」及び「職員の政治的行為の制限に関する条例案」の廃案を求める連合大阪見解
橋下徹大阪市長は2012年7月市会に、「大阪市労使関係に関する条例案」と「職員の政治的行為の制限に関する条例案」の2条例を提案した。
「大阪市労使関係に関する条例案」の条文からは、労働組合を敵視し、その存在を否定しようとする意図が伺えることから、労働団体である連合大阪としても看過できない。
同条例では、労使間でもっとも尊重されるべき団体交渉について、交渉事項に大幅な制限を加えるとともに、交渉の開催にあたっても合理性のない前提条件を付けるなど実質的な団体交渉拒否であり、憲法28条(勤労者の団結権・団体交渉権・団体行動権を保障)や労働組合法に違反することは明白である。
また「職員の政治的行為の制限に関する条例案」について、そもそも政治的行為は民主主義社会において最大限尊重されねばならない権利であり、公務員といえどもその制限は必要最小限に留められねばならない。公務員の政治的中立性は損なわれてはならないが、しかし条例案では、およそ民主主義社会では考えられない基本的人権の侵害の規定が行われており、これらは憲法19条(思想・良心の自由)及び21条(集会・結社、言論の自由)、28条に違反にすることは明白である。
労使双方が互いの立場を尊重しあう健全な労使関係を基礎とする労働組合は、社会的なインフラともいえる。そうした趣旨に反し、労働組合、労働組合員を敵視し、労使関係をいたずらに硬直化させるばかりか、労働者の団結権、団体交渉権、ひいては基本的人権すらを一方的に制約し、結果、市民生活に悪影響を及ぼすことにもつながる2条例案は直ちに廃案とされなければならない。
以 上
2012年7月20日
連合大阪