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2009年2月26日更新

クビ切り、賃金未払いが半数を占める

08年労働相談が過去最高の1,371件
2月14日〜16日に全国一斉に行われた「なんでも相談キャンペーン」での対応。3日間で24件の相談があった。

2月14日〜16日に全国一斉に行われた
「なんでも相談キャンペーン」での対応。3日間で24件の相談があった。

 連合大阪なんでも相談センターは2002年11月設置以来、5年半が経過した。当時、全国の失業率が5%を超え、その中でも大阪は沖縄県に次ぎ、全国2位の失業率を推移していた。そのような労働環境の中でのスタートであった。2005年度(05年4月〜06年3月)以降は年間の相談件数は1,000件を超え様々な問題に対応し解決を図ってきた。

 振り返ればこの頃を境に景気が回復基調と言われているが、格差は広がり「ワーキングプア」「ネットカフェ難民」と呼ばれるような働き方や生活スタイルが生み出されることとなった。昨年はその実感なき景気も終息し「100年に一度」といわれる危機に陥っている。この影響を受けた「派遣切り」をはじめとする雇用調整は、非正規労働者は当然のことながら、全国民を生活不安や社会不信を招いていることは言うまでもない。このような状況を裏付ける課題が「連合大阪なんでも相談センター」の相談内容にみられる。過去3年間、「連合大阪なんでも相談センター」に寄せられた相談内容を以下のようにまとめた。

  1. 解雇を中心に雇用問題、不払い賃金(サービス残業)が全体の約半数(47.8%)を占める。この傾向は変わらない。(07年:45.5%、06年44.5%)

  2. 労働組合結成が減少している。個別紛争が増加していることで、組合への個人加盟は増えている が、自立して労組結成するまでに至っていない。

  3. 保険・税関係が一昨年に比べて倍増している。雇用保険・労災保険に関する相談がその数を押し上げていることと労働契約問題の増加は非正規労働者が抱える問題と因果関係があると考えられる。

  4. 解雇や差別等の職場のトラブルに起因するため数字上では表れていないが「メンタルヘルス」問題が増えているのは明らかである。

 このように職場では多くの問題を抱えている。
 本年4月、非正規労働センターの開設に伴い、「連合大阪なんでも相談センター」を変更し、「なんでも相談ダイヤル」として事業を継続する。

 非正規労働センターでの相談活動は一層強化しなければならない。

相談の内容の表

相談者の属性の表

業種の表