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2008年7月15日更新

地域絆が生活の質を高める

連合大阪2008政策フォーラムを開く
フォーラムの冒頭に主催者あいさつをする川口連合大阪会長フォーラムの冒頭に主催者あいさつをする川口連合大阪会長

 連合大阪は7月12日(土)エル・おおさかで「地域の絆から格差社会を問う」をテーマに2008政策フォーラムを開いた。一般府民の方も含めて全体で112人が参加した。主催者を代表して川口会長は、「平成19年就業構造基本調査で非正規就業者の割合を見ると沖縄、京都に次いで大阪が3番目の高さとなっている。良質な雇用のためにも派遣法の見直しや大阪府行財政改革の取り組みに対して積極的に参画し、子どもも大人も安心して暮らせる大阪をめざし、民主党大阪府連と連携を図りながら対応していきたい」と挨拶した。

連合の取り組みについて語る古賀連合事務局長連合の取り組みについて語る古賀連合事務局長

 連合本部古賀事務局長は、連合が全国で展開する「STOP!The格差社会キャンペーン」の取り組みについて、「多様化する国民意識や格差の実態がある中で、行き過ぎた労働市場の規制緩和は雇用の不安定さ、格差拡大など諸悪の根源となっている。これらの格差是正に向けては、最低賃金の引き上げや非正規労働者の底上げなど、均等待遇を求めて今秋臨時国会で派遣法の改正を行いたい」と力強く語った。

 今フォーラムのテーマは「地域の絆と格差社会」であり、昨年10月におこなった連合大阪府民生活アンケート調査をもとにした分析結果が報告された。この中で定義された「地域絆(ちいきずな)」とは、“地域社会や家族の絆”あるいは社会基盤とも言える“人と人とのつながり”そこに生まれる信頼感のことを意味し、大阪府域では岸和田市、交野市が最も深い絆を保ち、一方、大阪市の北区・中央区では低い結果を示した。国際経済労働研究所の八木統括研究員は、地域絆の蓄積が府民生活の質を高めるのに有益である一方、格差社会の拡大が地域絆を低下させ、そのことが雇用、治安・防災、健康、少子化とも密接に関係していることを明らかにし、自治体毎に無限の政策提言に有効である意義深いデータと解説した。

 これらのアンケート報告を受けて脇本事務局長は、地域協議会単位で推薦議員との政策懇談会などを活用し、地域政策に反映するため、広く府民・市民にアピールしていきたいと今後の取り組みについて語った。

 最後に民主党・無所属ネットの西脇幹事長からは、7月府議会で焦点となっている大阪維新プログラム(案)について、大都市特有の税制上の問題や歳入確保施策など、他の大都市圏とも比較しながら、民主党・無所属ネットの考え方がわかりやすく報告された。また、橋下知事とのこれまでの議会や委員会での激しい攻防戦となった様相や今後の議会対策について、建設的な見解を述べ大阪府の抱える課題を共有する絶好の機会となった。

大阪府民生活アンケートの結果報告を熱心に聞く参加者
大阪府民生活アンケートの結果報告を熱心に聞く参加者