2008年7月11日更新
連合大阪と関西経営者協会は7月9日、大阪市内で「大阪労使会議」を開き、ワーク・ライフ・バランス検討委員会からの報告を受けて、意見交換を行った。連合大阪は川口会長および副会長など17人、関西経営者協会は辻井会長および副会長など9人が出席した。
関西経営者協会の辻井会長は、関西経済連合会との統合について「ワーキンググループを立ち上げて、来年5月の統合を目標に協議を行っている」と報告し、「大阪湾各地で工場建設が予定され、3兆から5兆円の経済効果があるといわれている。喜ばしいことである」とあいさつした。
連合大阪の川口会長は「関西経済連合会との統合後も、連合大阪との関係が継承されることを強く望んでいる」と述べたうえで、「『ワーク・ライフ・バランス』が社会的に認識されているが、労使にとっても、社会にとっても好循環に至ることを望んでいる」とあいさつした。
審議事項として、大阪労使会議のもとに設置した「ワーク・ライフ・バランス検討委員会」での論議結果について上林憲雄教授(神戸大大学院経営学研究科)から報告を受けた。
上林教授はまず聞き取り調査を行った4社の事例を説明、その上で「『日本型ワーク・ライフ・バランス社会』の実現のためには、(1)無意味な残業時間や超過労働の削減をすることなど、量的側面でのワーク・ライフ・バランス、(2)仕事の中身の充実へ向けた検討も並行して行う質的側面でのワーク・ライフ・バランス、(3)勤務制度や雇用形態のダイバーシティ(多様性)の視点からのワーク・ライフ・バランス、の三段階を経て、個人、企業、社会それぞれの持続的発展へつなげていくことが重要である」と述べた。
その後出席者は、ワーク・ライフ・バランスの実現に向け、様々な観点から、意見交換を行った。