2007年8月9日更新
連合「平和行動in広島」が8月4日(土)〜6日(月)開催され、連合大阪から17人が参加した。初日は連合、原水禁(原水爆禁止日本国民会議)、核禁会議(核兵器禁止平和建設国民会議)で構成する「核兵器廃絶2007平和ヒロシマ大会実行委員会」主催大会に出席した。この大会には地元広島はもとより全国から6,500人が集った。
2日目は、「平和シンポジウムin広島」「ピースセミナー(平和の語り部・被爆体験の証言)(原爆と医療)」が行なわれた。
「平和シンポジウムin広島」では「被爆者支援の取り組み現状と課題」をテーマに報告と討論が行なわれた。
原爆放射線によって発病すると思われる病気が明らかになっており、それは爆心地に近いか遠いかではなく放射性物質を摂取したり、ススなどを吸い込んだりしたりしたことが原因となることも明らかになっている。しかし国(厚生労働省)は原爆症認定の対象は直接被爆した人であり、爆心地からの距離と被曝線量を測定する計算式が基準としている。この計算式も実際の被曝線量よりも低く出る可能性があると指摘をされている。このようなことから、被爆者約26万人に対して原爆症と認定されているのは約2,300人である。厚生労働省の原爆症認定基準の見直しを求める意見と同時に、国民の命と健康を守るための厚生労働省の頑な態度に批判の声があがった。また、先日の参議院選挙で民主党が躍進した事を受け、地元広島5区選出の三谷光男衆議院議員から「今こそが政治的判断の時」であると、原爆症認定見直しをはじめとする被爆者全員の支援を一刻も早く進めることを訴えた。
同日夕刻、安倍首相が被爆者代表との面会を行い「原爆症認定の見直し」を指示したことを表明した。しかし、この面談は当初、安倍首相は欠席としてあったが、2日になり急遽出席することとなったこと等から自民党政権のマイナスイメージの払拭するためとの声もある。今後、この「原爆症認定の見直し」の動向を見守りながら、被爆2世、3世の援護、在外被爆者、同2世への援護の課題と課題は山積している。真の被爆者支援施策構築にむけて国民として声を上げ、核兵器廃絶と平和社会を目指さなければならない。
3日目は、平和祈念公園での「原爆死没者慰霊式・平和祈念式」(平和記念式典)に参列した。例年この日は朝から真夏の太陽が射すらしいが、この日は早朝に雨が降った。36年ぶりということだ。式典が始まる前に雨は上がり62年前の「あの日」もこんな暑さだったのかと思わせる暑さが戻っていた。式典で「平和への誓い」とした子どもからのメッセージが読み上げられた。この中で「私たちは、あの日苦しんでいた人たちを助けることはできませんが、未来の人たちを助けることはできるのです。」とあった。私たちは「あの日」を未来に伝え、戦争の悲惨さ、愚かさを語り継ぎ、未来の人たちのために「核兵器廃絶」を目指す事を改めて心に誓った。