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参議院選挙の結果を受けて

2022年7月15日 (第9回執行委員会)
連合大阪 会長 田中 宏和

コロナ感染症をめぐる状況

 落ち着きつつあったコロナ感染症ですが、全国で急速に拡大しつつあります。大阪でもコロナ黄色信号を点灯しましたし、昨日、東京都が警戒レベルを最も深刻なレベルに引き上げております。このような中、政府は、検査の拡大やワクチンの追加接種に取り組む一方で、経済活動への影響を考慮し、行動制限については特に行わない方針を示していますが、感染状況の特性を見極め、この間の知見を活かした対応が求められています。

参院選の結果

 今年最大の政治決戦、第26回参院選について触れさせていただきますが、7月10日に投開票が行われ、与党勢力が非改選を含め、今回の76議席獲得で過半数を大きく上回る結果となりました。まずは、それぞれに持ち場・立場でご尽力いただいた皆さんに、心から感謝を申し上げます。

 そして、選挙期間中には、安倍晋三元総理が、遊説中に凶弾に倒れるという事件も発生しました。まずもって、安倍元総理のご冥福を心よりお祈りするとともに、司法当局による一刻も早い事件の全容解明を求めたいと思います。

 選挙結果の詳細な評価については、今後の総括に委ねることとしますが、概括について所見を述べたいと思います。今次選挙において、連合は、人物重視・候補者本位で臨み、比例代表9名、選挙区46名の候補者を推薦しましたが、当選はそれぞれ8名、14名にとどまりました。

 働く仲間のくらしと権利を守るために真剣に汗を流すことができる候補者全員を国政に送り込めず、政治の転換点とできなかったことは極めて残念であります。

 投票率は、前回よりは上昇したとはいえ、過去4番目の低さに留まり、深刻な政治不信を浮き彫りにしましたし、また、政権の中間的評価と位置付けられ、コロナ対策や物価高、外交・安全保障が中心的な争点となりましたが、対立軸は明確にならず、総じて論戦が低調だったことは、残念に感じています。

 選挙結果は、自民党が特に選挙区で堅調、議席を伸ばしたのに対し、私たちが支援をした立憲民主党や国民民主党は議席を減らすなど厳しい結果となりました。

 また、れいわ新撰組やNHK党、参政党などが議席を確保しましたが、少し、うがった見方をすれば、立憲民主党をはじめ野党に対する確たる有権者の受け皿がない結果のものと感じています。

 後、日本維新の会についても一言だけ触れますと、比例野党第1党となり、議席を伸ばしましたが、選挙区では思うほど議席増に繋がりませんでした。

 この結果からも、全国政党となるための課題も明らかになったと思っています。その一方で、近畿に目を向けると、大阪以外でも兵庫、京都、奈良などでの躍進は顕著であり、今後近畿ブロック台での対策が必要だと感じています。

 全体としては、連合にとって厳しい選挙結果となりましたが、政策実現や緊張感ある政治に向けた二大政党的体制の確立に向けて、政治活動の歩みを止めることはできません。来春には、統一地方選と同時に、大阪府知事、大阪市長、堺市長の大阪トリプル選の実施も見込まれており、まさに大阪の未来を左右する重要な戦いとなります。今次選挙の総括を踏まえ、本部、構成組織、地域・地区協議会、連携する議員の皆さんとの対話を密にし、組織一丸となって取り組みを強化してまいります。