2020年9月25日
(第11回執行委員会)
連合大阪 会長 田中 宏和
改めまして、皆さんこんにちは。
本日は何かとお忙しい中、また、足元が悪い中、執行委員会にご出席いただき感謝申し上げます。今日は、来月23日開催の地方委員会での補強方針について議論いただきますが、この中では、ウィズ・アフターコロナの社会をどのように展望するのかという視点、即ち、現時点におきましては、コロナとの共生を前提とした社会を見据え、どのように運動を展開していくのかという視点が重要だと認識しています。
後ほど、皆さまからの、忌憚ないご意見をいただきたいと思いますので、宜しくお願いいたします。
さて、そのコロナですが、世界的な感染拡大に歯止めがかかっていません。今月17日には、累計で3000万人を超え、死者数も100万人に達する勢いです。日本でも、現状、落ち着きつつありますが、決して抑え込めているわけではありませんし、経済へのダメージも深刻で、消費の回復も大きくもたついています。
コロナ関連の解雇・雇い止めは、9月23日時点で全国60,439人、ちなみに大阪は東京に続く多さで、9月18日時点ですが5,388人(大阪)に拡大しています。経済対策としては、政権肝いりのGOTOキャンペーンが、東京を含むことで本格稼働することになりますが、一方で、専門家からは慎重な見方も少なく、季節的な影響もあいまって、流行が再燃する懸念もあります。
そして、このコロナ禍を乗り越え、ウィズ・アフターコロナの社会を創り出していくためには、政治の果たす役割は極めて重要です。こうした中、国政では、8月末の安倍総理の辞任表明以降、政局は急激に展開し、今月16日には、安倍政権の継承を掲げた菅内閣が発足しました。7年8か月続いた安倍政権ですが、行政の公正さに対する疑惑は尽きず、数の力に任せた国会運営は、行政をゆがめ、民主主義を大きく傷つけました。
菅総理は、官房長官時代この政権運営を主導しており、新総理として政治手法の転換こそ求められますし、私たち国民も求めていかなければならないと考えています。
一方で、野党勢力では、立憲民主党と国民民主党が解党し、新たな形での立憲民主党の船出となりました。私たちと理念を共有する大きな塊が生まれたことは、国民に対して選択肢を示し、二大政党的体制につながるものです。
ただ、政党の解党・合流というかつてない営みを通じて、連合内でも様々な議論があり、多くの苦労があったことも事実で、全ての志を同じくする仲間が合流できなかったことは率直に残念なことであります。
今、高い内閣支持率を背景に、早期の解散総選挙も取り沙汰されています。与野党ともに政局に注目が集まりがちですが、忘れてはならないのは、働くもの・生活者の視点に立った政策を実現することが、私たちの政治活動の目的であるということです。
私たちは、本来の意味での政治の役割を果たす意味でも、理念を共有する勢力を大きくし、政策実現につなげていかなければなりません。
本日、立憲民主党の平野代表代行、辻元副代表からこの後ご挨拶をいただきます。大変厳しいこの大阪で共に戦っていくという強い思いを共有していきたいと思います。
また、本日、衆議院選挙対応方針についても提起をいたします。連合大阪一体となって取り組む方針とすべく、議論・確認をいただければと考えています。
そして、もう一方の大きな課題、住民投票についてです。何よりも大切なことは、働く者・生活者の声をしっかりと集めて、住民の方々に正しい情報のもと、判断をいただくことです。5年ぶり、二回目となりますが、大阪の未来に大きな影響を及ぼす住民投票であることに変わりはありません。しかし、これほど重要な住民投票であるにも関わらず、住民への説明は十分ではありません。これは行政の不作為という面もありますが、制度の内容を掘り下げるような報道も求めていくべきではないかと思います。有権者は大阪市民に限られますが、大阪市域だけでなく、オール大阪が大きな塊となって一体で取り組んでいくことを誓い合いたいと思います。
最後に報告があります。報道もされていますが、連合岩手で約一億円の使途不明金が明らかになりました。後ほど、事務局長から詳細説明をさせていただきますが、皆さんからいただいている貴重な組合費であり、あってはならないことです。私たちとしても、今一度、適正管理に向け万全を期していきます。
皆さまからのこれまで同様のご理解をお願いし冒頭のご挨拶といたします。
本日、どうか宜しくお願いいたします。