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2016年度 大阪市立大学・連合大阪寄付講座

ケーススタディ①
官製ワーキングプア(非正規公務員問題)と労働組合の取組み

日時 講師
2016年11月7日 高橋 篤氏(自治労大阪府本部書記長)

講義のねらい

 自治体の行政改革が進められる中で、公共サービスの担い手が多様化(臨時・非常勤等職員の増加等)し、官製ワーキングプアの問題等、様々な課題が現出している。公務労働者を組織する労働組合として、現場の実態と運動の方向性を述べる。

講義内容要約

高橋 篤氏

高橋 篤氏

 日本の雇用労働者5500万人のうち国家公務員は60万人(うち自衛官25万人)、地方公務員295万人で、公務員は多いと言えるのか。現在、自治体における非正規職員は推計70万人で地方公務員の3人に1人は非正規公務員

 なぜ、このような非正規職員が増大したのか。増大する行政需要、政府の改革プランで公務員定数削減、逼迫する地方財政で人件費の見せかけの削減。非正規は物件費とされている。結果、官製ワーキングプア、ジェンダー格差、同一職場で正規、非正規の深い溝が生まれた。

 この問題を改善するにはどうすればいいのか。公務員職場においても、一人ひとりの労働者が生活を保障される権利を持っている。自治労は、この権利を守るためにさまざまな課題に取り組んでいる。住民が安心して生活できるように働いている公務員を見てあげてほしい。

講座を終えて

 授業終了後も公務員を目指す学生から公務職場の実態を聞きたいとの質問が続いた。

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