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「未来に向けて挑戦を」
連合大阪第19回定期大会

 連合大阪は10月18日、大阪市内で第19回定期大会を開き、360人が参加の下、第31・32年度の運動方針を決定した。

 あいさつに立った山﨑弦一会長は、「連合は結成30周年を迎えた。この間、政治は大きく変化し、また私たちの暮らしも影響を受けてきた。そして今、運動も組織も自己革新しなければならない」とし、①誰もが安心して働ける労働市場を創る、②ディーセントワークを企業や働く者自身の努力で創り出していく、③積極的な人への投資を実現する、④安心して働けるセーフティネットの構築、という四つの高い「志」を立てることの重要性を説いた。さらに力を発揮するための要点として「隗より始めよ」「『情』と『理』を大切にした対話を」「多様性を力に」という3点をあげ、「働くことを軸とする安心社会」実現に向けて運動が前進することを期待した。

 午後からは、第30年度活動経過報告、決算報告を承認。続く新年度方針では二人の代議員が質問に立ち、働き方改革関連法に伴う中小企業に向けた取り組みの現状、そして台風19号の災害復旧にむけた具体的な支援の取り組みについて意見が出された。その後、新年度方針と新役員体制が満場一致で採択、確立された。

 新役員を代表してあいさつに立った田中宏和新会長は、連合大阪結成時の合言葉「顔合わせ、心合わせ、そして力合わせ」を掲げ、未来に向けて挑戦しようと呼びかけた。その後、大会宣言を採択し、田中新会長の発声のもと団結ガンバローを三唱し、大会を締めくくった。

すべての働く仲間・生活者の先頭に立って運動を展開することを誓い、参加者全員での力強い「団結がんばろう」を行った

すべての働く仲間・生活者の先頭に立って運動を展開することを誓い、参加者全員での力強い「団結がんばろう」を行った

定期大会の冒頭、主催者を代表してあいさつをする山﨑弦一会長

定期大会の冒頭、主催者を代表してあいさつをする山﨑弦一会長

定期大会には360人が参加。新しい運動方針を議論し、確認した

定期大会には360人が参加。新しい運動方針を議論し、確認した

新役員を代表してあいさつをする新会長の田中宏和さん(電力総連)

新役員を代表してあいさつをする新会長の田中宏和さん(電力総連)

新しく事務局長に選出された井尻雅之さん(電機連合)

新しく事務局長に選出された井尻雅之さん(電機連合)

連合大阪第31・32年度の運動を担う新役員が一同に壇上に並ぶ

連合大阪第31・32年度の運動を担う新役員が一同に壇上に並ぶ

大会宣

 私たちは本日、連合大阪第19回定期大会を開き、第31・32年度運動方針を確認した。方針を貫く考え方は、「結成30年を機に連合大阪のさらなる発展・飛躍への決意!!まもる・つなぐ・創り出す〜そして、私たちが未来を変える〜」である。

 急速なグローバル化や市場原理主義が、全世界に分断や対立を生み出している。日本でも政策面の不作為によって格差や貧困が深刻化しており、人口減少と超少子高齢化が進む中、社会保障制度と地域社会の持続可能性の確保がまったなしの課題となっている。しかし、政府は場当たり的ともとれる対応に終始し、将来のグランドデザインを示せていない。無責任な政治に対する失望は、国民の政治不信を拡大させており、日本の民主主義が土台から揺さぶられている。

 大阪においても、一強政治の下、深刻な社会問題は置き去りにされたままである。大阪維新の会は、いわゆる大阪都構想をめぐる議論を数の力を背景にして推し進めており、2020年秋には再び住民投票が実施される見通しとなっている。2025年の大阪万博開催、カジノを含む統合型リゾート誘致など、大阪の未来に影響を及ぼす動きが強まる中、政治には、多様な民意を丁寧にまとめあげることが求められている。

 私たちは、私たちの未来を、次の世代に続く持続可能な社会、互いに認め支え合い、誰一人取り残されることのない包摂的な社会に変えていかなければならない。分断や対立を許さず、人間が人間らしく生きることのできる社会を、働く者の共同意思のもとに築いていかなければならない。こうした思いの下、連合は、2035年の社会を展望した運動と政策の方向性として、連合ビジョン「働くことを軸とする安心社会 -まもる・つなぐ・創り出す-」を提起した。

 連合大阪は、2019年12月16日に結成30周年を迎える。この大会を機に、労働組合として果たすべき社会的責任や求められている労働運動とは何かを今一度見つめなおし、以下の決意を込める。

  • ○これまで大切にしてきた価値観や積み上げてきた運動や政策を継承・発展させ、大きな時代の変化に対しても果敢に挑戦していく。
  • ○働く仲間一人ひとりの参加のもと、社会に広がりのある運動をつくりあげていく。
  • ○積極的な社会対話を通じ、様々な課題の解決を着実にはかっていく。

 そして、すべての働く仲間・生活者の先頭に立って力強く運動を展開し、課題を一つひとつ克服するため、連合に集う仲間はもとより、志をともにする仲間とともに、未来を変えていく。

 以上宣言する。

2019年10月18日
連合大阪第19回定期大会

定期大会会場では、台風19号被害などの被災地への支援カンパも行った

定期大会会場では、台風19号被害などの被災地への支援カンパも行った