連合大阪は10月27日、第18回定期大会を都島区の太閤園で開き、第29・30年度の運動方針を決定した。
山﨑連合大阪会長は冒頭のあいさつで、「働くものを軸とする安心社会」の実現に向け、3点の課題を挙げた。1点目は、第48回衆議院議員選挙を振り返りつつ、大阪で誕生した5人の推薦議員と連携し、「まっとうな政治」を求め運動を強化すること。2点目は、働き方改革を挙げ、安倍政権がもくろむ「高度プロフェッショナル制度」や「解雇の金銭解決制度」の法制化に反対すると同時に、働くもの自身も意識改革と行動改革が求められているということ。そして3点目には、2018春季生活闘争では賃金引き上げの流れを継続、定着させるとともに、有期雇用労働者の無期転換ルールの周知徹底を図るとした。
午後からは、第28年度活動経過報告、決算報告を承認。引き続き提起された新年度運動方針では、「働かせ方改革」ともいえる政府法案阻止のための取り組み強化や「共謀罪」による人権侵害への懸念、また「名ばかり管理職、経営者」への対応などについて質問が出されるなど、活発な議論が行われた。その後、新年度方針と役員体制を満場一致のもと確立した。
さらに2019年に結成30周年を迎えるにあたり、持続可能な社会に向けての運動を作りあげていくとした大会宣言を採択。最後に山﨑会長の発声のもと団結ガンバローを三唱し、大会を締めくくった。
安倍政権は、一強政治のおごりの下、民意をないがしろにした政権運営を続け、首相や閣僚の様々な疑惑に対しても背を向け、国民の間に深刻な政治不信を招いた。こうした中、安倍首相は大義なき解散のもと第48回衆議院選挙を強行した。結果は、野党陣営の混乱もあり、与党が2/3を超える議席を確保することとなったが、安倍首相に対する国民の疑念や強行的政治手法に対する憤りが根本から払拭されたとは言い難い。
私たちは大阪に働く者の代表として、国民・府民の生活に大きな影響を与える政治の動向を今後とも厳しく注視し、志を同じくする政治家、政治勢力とともに毅然とした態度、行動を貫く。
大阪においても、数の力を背景に、いわゆる大阪都構想の議論が蒸し返された。わずか2年前に住民投票で示された民意をないがしろにするものである。さらに、万博招致、カジノを含む総合型リゾート誘致など大阪の未来に影響を及ぼす動きもあり、幅広い民意の糾合が不可欠である。そのためにも、大阪府下で実施される地方選において私たちの支援する候補の勝利に全力を尽くす。
2019年に連合大阪は結成30周年を迎える。私たちの運動が組織としての力を十分に発揮するためにも、組織内外での対話の量・質をこれまで以上に高めていくことが求められている。「働くことを軸とする安心社会」の実現に向け、連合運動、連合大阪運動をもう一度見つめ直さなければならない。この上で、持続可能な社会を作り上げるために、どのような役割を果たすべきかという観点で運動を作り上げていく。
わたしたち連合大阪は、本定期大会で次の5点を基軸とする第29・30年度運動方針を確認し、新たな労働運動のスタートをきる。
以上宣言する。
2017年10月27日
連合大阪第18回定期大会