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男女平等・共生のために

職場でも、男女は対等・平等です

 改正された「男女雇用機会均等法」は、職場のすべての女性差別を禁止し、これまでの仕組みによって生まれた格差を、積極的に是正するよう求めています。

賃金格差

 現在、女性の賃金は男性の約60%。しかし、女性であることを理由とする賃金差別は、労働基準法第4条で禁止されています。男女雇用機会均等法でも、雇用における男女異なる取り扱いを禁止しました。賃金格差のチェックマニュアルを使い、賃金の実態を分析し、採用・配置・昇進における問題等も是正しましょう。

 →[ 賃金格差チェックマニュアル ]
 →[ 図表:男女の賃金格差 ]

賃金格差是正の取り組み課題
  • 職種別、学歴別、コース別採用で初任給の男女格差を設けない
  • 仕事の内容が違っても、同じ価値の業務であれば賃金に差をつけない(同一価値労働同一賃金の原則)
  • 賃金表の男女別運用はしない
  • 産休・育休を取得したことによる一時金、昇給、昇進、昇格における不利益な取り扱いはしない
  • パート労働者の賃金、労働条件について、通常の労働者との均衡、均等に向けて是正する
  • 家族手当、住宅手当の支給要件を世帯主とするなど、結果として女性に不利な手当は是正する
  • 全国転勤を条件とするなど、結果として女性に不利なコース別雇用制度は、労働省女性局通達「コース等で区分した雇用管理についての留意事項」に照らし、是正する

セクシュアル・ハラスメント

 男女雇用機会均等法第21条で、職場におけるセクシュアル・ハラスメントの防止のために事業主は雇用管理上必要な配慮をしなければならないと規定されています。事業主が配慮すべき事項については、厚生労働大臣の指針で定められています。セクハラ防止の取り組みを徹底させましょう。

セクハラ防止の取り組みの課題
  • 組織でセクハラ防止の方針を決定し、周知徹底する
  • 就業規則・労働協約等の懲戒規定にセクハラを含める
  • セクハラ防止のための職員・管理職研修や相談担当者の養成を行う
  • セクハラの相談窓口を設け、利用しやすい体制を作る
  • 苦情処理委員会を設置し、担当者には必要な研修を
  • セクハラが生じた場合の対応マニュアルを作成する
  • 被害者・加害者への対処を十分に行い、今後の防止策へのフォローを行う

 →[ セクシュアル・ハラスメント発生から解決への流れ ]

ポジティブ・アクション

 ポジティブ・アクションとは、積極的男女平等促進施策のことであり、雇用における男女間にある集団的な格差や偏りについては、積極的に改善措置を取ろうというもの。活用されていない女性の能力を発揮させ、組織の人材活用に大きく貢献する取り組みでもあります。ポジティブ・アクションの取り組みを始めましょう!

ポジティブ・アクションの効果の例
  • 女性社員がさらに積極的に業務に取り組みようになる→社内全体が活性化する
  • 社員の定着率がアップする
  • 業務の進め方や社内制度を見直すことによって、問題点が明らかになり、改善が行われる
  • 採用・教育コストの削減につながる
ポジティブ・アクション取り組みの目標
  1. 女性の採用拡大
  2. 女性の職域拡大
  3. 女性管理職の増加
  4. 女性の勤続年数の伸長(職業生活と家庭生活の両立)
  5. 職場環境・風土の改善
ポジティブ・アクション取り組みの流れ
  • ステップ1 現状の分析と問題点の発見
  • ステップ2 具体的取り組み計画の作成
    1. 目標の設定及び具体的取り組み策の策定
    2. 期間の設定
    3. 労働者、とりわけ女性労働者の意見・要望の聴取
  • ステップ3 具体的取り組みの実施
  • ステップ4 具体的取り組みの成果の点検と見直し

     ポジティブ・アクションは、労働組合による企業への積極的なポジティブ・アクション導入の働きかけがかかせません。そして、労働組合と企業全体で取り組むことに意味があります。そのためにも、トップの理解と組織全体の合意を形成することが大切なポイントになります。

    ☆一部、(財)21世紀職業財団資料より引用

    仕事と家庭の両立を支援します

     男女共同参画社会は男も女も働き、仕事と家庭・地域生活と両立させ、バランスのとれた生活をめざします。

    国際条約ILO156号家族的責任条約

     ILO156号条約の正式名称は、「家族的責任を有する男女労働者の機会及び待遇の均等に関する条約」。女子差別撤廃条約の「性別による役割分業の変革」の理念を「男女ともに職業と家庭を調和させ、差別されることなく働く権利」とし、より積極的に保障する156号条約を1981年に採択、日本も1995年にこれを批准しました。

    「仕事と家庭の両立」は男女共通の課題であり、すべての男女労働者が差別されることなく、職業上の責任と家庭責任を両立、調和させて働けるようにすることを国の政策の目的とする条約(3条)が成立しました。

     具体的な施策は、育児休業や看護・介護休業、転勤、パート労働者など、多岐にわたります。

     →[ ILO156号条約 ]
     →[ 女子差別撤廃条約 ](外務省のホームページ)

    女性の参画で安心して働ける環境を

     政治の場、行政、企業、労働組合、地域、NPOなど、あらゆる分野の意思決定は、男女の参画によること、どちらか一方の性が4割をきらないことは、国際的な取り組みの基準です。

    国の取り組み

    「男女共同参画社会基本法」の制定

     1999年6月、男女共同参画社会基本法が公布・施行されました。その前文では、男女共同参画社会の実現は21世紀の我が国社会を決定する最重要課題と位置付けられています。

     詳細は、内閣府・男女共同参画局ホームページを参照ください。

    連合大阪の取り組み