pagetop

2015年3月13日更新

豊かな森づくりの第一歩
「連合大阪の森 再生プロジェクト」

1.背景

 1990年に開催された「花博」のテーマ「かけがえのない地球環境を守ろう」に賛同し、ブースの一つ「ユニオンスクエアガーデン」の運営に携わったことがきかっけで、1991年、連合大阪は、国有林事業のひとつ「社会貢献の森」(※)に申請、明治箕面国定公園の一部を「連合大阪の森」として活用することとなった。

 この年の4月、組合員とその家族270人が集まり、「連合大阪の森植樹祭」を開催し、桜120本、もみじ100本、ヒノキ120本を植樹した。

 その後、子どもたちにも森の大事さを学び、自然と触れ合う機会とするために、下草刈りや施肥、間伐伐採等の作業を体験イベントとして開催してきた。

連合大阪の森再生プロジェクト〜オープニングイベントが開催されました(2013年11月9日)

連合大阪の森再生プロジェクト〜オープニングイベントが開催されました
(2013年11月9日)

(※) 社会貢献の森
社会貢献の森とは、林づくり活動に参加したい、直接森林とふれあいたいという方々のために、ボランティア団体などと森林管理署長などが協定を結び、森林づくり活動や森林と親しむ活動などのフィールドとして国有林を提供する制度。

2.抱える課題

 現在、この森は20年前とは様子が変わっている。成長の早い樹木が植樹をした桜への光を遮り、数本の桜は立ち枯れの状態になっている。生きている桜も思うように伸びていない。また、間伐の対象となっていた木々も大きく成長しているので、以前のように子どもたちが、簡単に切ることが困難になっている。植樹した先輩方には申し訳ないが、このことは“あるがままの自然”だと考えている。

 問題は“あるがままの自然”が失われそうになっていることである。その一つに日本各地の山林地域で問題になっている鹿害がある。箕面の山々も例外ではない。植物が新たな枝葉を芽吹こうとする先から食い荒らし、幹を剥がしていく。このまま放っておくと植物は成長せず、森を住処とし、種子や果実をえさとする昆虫や鳥、小動物が減少、これらを餌とする動物も減っていく、逆に、鹿は増え続け、その活動範囲も広がることとなる。自然界の生態系が崩れようとしているのである。鹿が原因なのではない。鹿に限らず、本来動物が生息する地域の中で、生きていけなくなったことに原因がある。この原因は人間が作ったのではないか。ならば、“あるがままの自然”とは言いがたい。

3.できることからはじめよう

クリックでチラシが開きます

 人間が作った原因とは、多くの要因があるが、その内容については触れないでおく。ここで記載するのは、私たち連合大阪にできることやれることを記載する。

 それは、10年後、20年後の森を創造しながら、連合大阪の森を再構築しようというものである。それにはまず、一人でも多く森に足を運んでいただき、そこで、起こっている現実を見て感じてもらうことである。

 連合大阪の森は、いつでも、誰でも来て、自然を楽しむことを目的のひとつとしていたが、場所によっては傾斜がきつく、気軽に入れない場所もある。そこで、多くの方々に参加していただき遊歩道を設置していくことを検討している。“みんなで作る、私たちの森への入口”をまさに階段をひとつ、ひとつ積み上げていこうと考えている。目指すのは、木が生えている山を作るのではなく、豊かな森林を育てることである。CO2削減、海の恵を育てる、土砂災害から街を守る、動物との共存共栄など、キーワードはたくさんある。そんなことを考えながら、一歩踏み出そうと思う。

 

▼連合大阪の森 四季折々▼

2015年3月10日

 2015年3月10日、三寒四温とはこういうことをいうのであろうか。先週末には、大阪城公園の梅林が賑わってきたとの便りが聞こえていたのに、あっという間に冬に逆戻り。春の息吹を期待しながら、足を運んだがすっかり雪化粧でした。この雪が溶けて大地に染み込んだ後、新しい命が芽生えるのでしょう。もう少し我慢して待ってみます。

雪で覆われた部分は、昨年の秋に間伐を行った場所です。晴れれば、太陽の光でいっぱいになるでしょう

雪で覆われた部分は、昨年の秋に間伐を行った場所です。晴れれば、太陽の光でいっぱいになるでしょう

アスファルトに降った雪はすぐに解けるようです

アスファルトに降った雪はすぐに解けるようです

お昼前から降り始め約3時間だそうです

お昼前から降り始め約3時間だそうです

2014年10月25日

 穏やかな秋晴れの下、地元北大阪地域協議会の組合員とその家族28人が間伐と剪定、そして歩道整備を行いました。約2時間の作業でしたが、鬱蒼とした茂みがなくなり、明るい秋の日差しが差し込むようになりました。また、間伐材を使っての歩道整備では20段を超える階段が出来上がりました。少しづつ連合大阪の森に入りやすくなってきています。
 指導頂いた京都大阪森林管理局と森林労連のみなさんに感謝申し上げます。。

間伐作業の模様

間伐作業の模様

森の中に光を入れる大切な作業です

森の中に光を入れる大切な作業です

間伐材は、歩道整備に利用します

間伐材は、歩道整備に利用します

みんなの手で、1段づつ階段づくり

みんなの手で、1段づつ階段づくり

連合大阪の森の中腹まで階段が続きました

連合大阪の森の中腹まで階段が続きました

爽やかな汗と笑顔です

爽やかな汗と笑顔です

2014年10月4日

 1991年4月、この森に桜120本、もみじ100本、さざんか110本、檜120本を植樹した。
 その時の作業に関わったみなさんが、25年ぶりに手入れ作業を行いました。天に向かって伸びている木もあれば、同じような場所に植えていても立ち枯れている木もあった。
 「木も人生も一緒やな、四半世紀も経てばいろいろあるな」と呟く大先輩の言葉にはとても重みがありました。

15人のみなさんが早朝より集まりました。

15人のみなさんが早朝より集まりました

それぞれ、当時の思い出を胸に森に分け入りました。

それぞれ、当時の思い出を胸に
森に分け入りました

予想以上の速さで、作業は進みました。

予想以上の速さで、作業は進みました

伐採された木は歩道の整備に活用されたり、ベンチに生まれ変わります。

伐採された木は歩道の整備に活用されたり、
ベンチに生まれ変わります

2014年9月17日

 前回訪れた時から2週間余りですが、日差しが穏やかになったように感じます。
 空を見上げれば、ウロコ雲。少しずつ秋に向かっているようです。10月には2回作業が行われる予定です。

降り注ぐ日差しが違って感じます。時々訪れていると違いがわかってくるもんですね。

降り注ぐ日差しが違って感じます。時々訪れていると違いがわかってくるもんですね

夏には、近かった雲が随分遠くに行ってしまいました。

夏には、近かった雲が
随分遠くに行ってしまいました

10月25日に、この林で間伐作業行います。

10月25日に、この林で間伐作業行います

2014年8月31日

 今年の夏は、雨の多い夏らしくない夏だった。各地で起こるゲリラ豪雨や台風の影響で各地で土砂災害が起こっている。ここ箕面でも、8月24日には避難準備情報が発令されるほどの豪雨でした。森の様相が変わっているのではないかと心配しましたが、緑に覆われていました。しかし、よく見ると鹿が葉っぱを食べていった跡が残っていました。
 10月は、伐採や剪定、歩道の整備のボランティア活動が2回行われます。1度目は、10月5日(土)に連合大阪高退会の主催、2回目は10月25日(土)に連合大阪北大阪地域協議会の主催で行われます。参加ご希望の方は、連合大阪までご連絡ください。

久しぶりの晴れ間に緑が映えていました

久しぶりの晴れ間に緑が映えていました

足元に、オレンジのきのこ…。怪しい!

足元に、オレンジのきのこ…。怪しい!

夏のピクニックを楽しむ方々

夏のピクニックを楽しむ方々

2014年4月6日

 あの大雪から約1ヶ月半、大阪市内では桜満開でした。森に春はやってきているのかを確かめに来ました。森の中の桜はもう少し待たなければならないようでした。森に棲む動物は活発なようです。新芽を片っ端から食べているようです。鹿が生きるためには仕方のないことですが、森が荒廃する原因のひとつです。

残念ながら、桜は1本だけ咲いていました(写真中央やや左の奥の方)

残念ながら、桜は1本だけ咲いていました
(写真中央やや左の奥の方)

新たな葉が芽吹いているはずなのですが、鹿が食べていってしまいました

新たな葉が芽吹いているはずなのですが、
鹿が食べていってしまいました

陽当たりのいい広場では、ピンクに彩られています

陽当たりのいい広場ではピンクに彩られています

2014年2月16日

 全国的に大雪となり、大阪市内でも積雪が記録されました。雪がやんだ後、森を訪れました。他に訪れる人はいなく静まり返っていました。

2013年11月9日にみんなで作った遊歩道、雪に負けていません。

2013年11月9日にみんなで作った遊歩道、
雪に負けていません

春よ来い!

春よ来い!

大雪の翌日

大雪の翌日