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コラム「徒然なるままに」(2008年10月)

社会のチェンジを!

連合大阪 事務局長 脇本ちよみ

 麻生政権が誕生した。またもや世襲の「坊ちゃん総理」である。安倍・福田と二人の坊ちゃん総理が相次いで政権を放り投げ、政治に大きな空白を空けた。この責任は当然二人の総理の資質にあると思うが、しかし、彼らを選んだ自民党の議員・党員にも大きな責任があると思うのだ。麻生さんは安倍政権では「外務大臣」、福田政権の時には「自民党幹事長」という重責にあったにもかかわらず、そんなことはどこ吹く風で「今度は僕の番」とばかりに総裁選挙に出、結果、総理の座を手に入れた。

 その間に、日本の経済基盤を揺るがしかねない米リーマン・ブラザーズの破綻や、「農水省は何をしていた!?」と思う「汚染米問題」など……国民の暮らしを左右する大きな課題が矢継ぎ早に起こり、“能天気に総裁選に浮かれていていいのか?”と怒っていたのは私だけではないのではないだろうか。

 今、日本の社会は、労働はもちろん、食も含めた暮らし・医療・年金・介護……すべてにおいて「不安」だらけである。いったい何を頼りにしたらいいのだろうか……という閉塞感が日本全体を覆っている。

 1944年、ILO(国際労働機関)が行った「フィラデルフィア宣言」(ILOの目的に関する宣言)の内容が60年以上を過ぎた今、非常な重みを感じさせてくれる。

 宣言には「労働は商品ではない」「一部の貧困は全体の繁栄にとって危険である」「欠乏に対する戦いは、労働者および使用者の代表者が、政府の代表者と同等の地位において遂行する」などが謳われている。

 3人に一人が非正規労働者であり、コストダウンのために、労働者の賃金がダンピングされ、まさに労働が商品化されている。そしてその中で格差が拡大し多くのワーキングプアが生み出され、まさに貧困の闇が日本を覆っている。

 ILOは21世紀の目標を「ディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)の実現」とし、10月7日は、その「ディーセント・ワーク世界行動デー」である。

 「人として尊厳を持って働き・生きる社会」、「将来も含め安全で安心して暮らせる社会」を誰もが願っている。その実現には、今の政策のチェンジと政治のチェンジが必須であり、11月初旬に行われることが濃厚な衆議院の解散総選挙において、一人でも多くの人がその思いで投票を行使してほしいと切に願っている。

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