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コラム「徒然なるままに」(2006年1月)

病床にて
〜ライフ&ワークバランスを痛感!! 実感!! 〜

連合大阪 事務局長 脇本ちよみ

 思いもよらず病を得、図らずも10日程の入院生活を送ることになった。
ベッドのイラスト
 入院は娘たちの出産以来30数年ぶりである。「丈夫なだけが取り得」の私は風邪すらめったにひかず「元気」そのものだと思ってきた。それが今回の入院である…。多少不安はあったが、大会以降自分の力のなさや仕事さばきの稚拙さもあり多忙な日々であったことも手伝って、私はこの入院を、「休養だ」と心なしか待っていた節があった。
 だが、その思いは砕かれた…。

 病院の夜は長い。まして「水も飲めない」術後の夜は長く、あんなに「夜明け」が待ち遠しいことはなかった…。「夜明け」後に飲ませてもらった水の何とおいしかったこと!!!くず湯から重湯、三分がゆから五分がゆ、全がゆ、そしてついに普通のご飯が食べられるようになった日の喜びは忘れられない。やはり「『健康』はなにものにも得がたい!」とあらためて痛感した。

 しかし、今回の私のように病気は思いもかけず誰にでもやってくる。現に、病院には小さな子どもからお年よりまで多くの人が入院生活を送っていた。その意味では、病を得た時には誰でも、いくつになっても、安心して入院生活や療養生活が十分送れる「医療制度」や「社会保障制度」のために今後も運動が必要だとあらためて実感した。

 また、真の「男女共同参画社会」のためには、“働きすぎをなくし、女性も男性も「ライフ&ワークバランス(仕事と暮らしの調和)」を整え、ペイドワークとアンペイドワークをお互いに分かち合うことが大切だ”と言い続けてきた私自身が、そのことの最も欠けた暮らしをしていたということもあらためて痛感した。

 退院後、仕事に復帰した際には、「ノー残業デー」の実施も含め、少しでも「ライフ&ワークバランス」の取れた暮らしが送れるよう意識して働こうと決心しているところである。

 最後に、本当にひっきりなしに鳴り続ける「ナースコール」にも、いつも「どうしましたか?」とやさしく答え、常に笑顔で思いやりをもって、しかし機敏に働いておられたM病院の多くのナースたちに心から感動し、深く感謝申し上げたい。