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奨学金問題と参議院選挙

2016年5月20日 (第7回執行委員会)
連合大阪 会長 山﨑 弦一

 熊本・大分地震は、いまだに揺れ続けている。改めてお見舞いを申し上げる。連合のボランティア活動も5月の連休から始まった。今、連合大阪からは事務局の林さんが行っている。先日帰ってきた竹尾さんから、後程、簡単な報告をしてもらう。

 昨日、第6回の連合中央闘争委員会が開催され、2016春闘の中間まとめ(案)が提起された。現状まだ3割が交渉中だが、中小のみなさんの大変なご努力により全体の差が縮まっており、昨年の差分が 0.32 に対して、今年は 0.16 になっており、底上げ春闘としての成果はあったと総括できる。来年以降にどうつないでいくのか、今後議論をしていく。改めて、皆さんのご努力に感謝申し上げる。

 また、昨日の朝一番に、岡田さんはじめ民進党幹部と連合政治センターの代表幹事との対話会が開催された。神津会長からは、「参院選を控えて党名の浸透についてしっかり発信すること」、「安倍政権が抱きつき戦略を出してきている。サミットもあり、マスコミには政権の政策が大きく取り上げられる。それが我が方にとっては大きなハンデとなるので、わかりやすく政策を打ち出すべき」等の意見提起を行っている、との報告があった。

 7月10日がほぼ参議院選挙であろうと思われるが、大阪の尾立源幸さんをはじめ連合の 12 候補の必勝に向け、全力で取り組んでいくので、みなさんのご支援をお願いしたい。

 最後に、おもろしいデータを見つけたので紹介したい。
 文部科学省によると、40年前の1975年度の大学授業料は、国立は 36,000円、私立の平均は約5倍の 182,677円だった。その後、国私間の差は徐々に縮まり、14年度は国立が 535,800円、私立が 864,384円、国立で約 15 倍、私立で約5倍になっている。しかし、国立と私立の差が縮まってきている。だが、教育にはお金がかかるということである。そういう中で、奨学金問題が出てきており、約半数の学生が奨学金を利用している実態である。

 文科省の教育再生実行会議が昨年7月に発表した第8次提言では、7,000億円の予算で、大学生の奨学金完全無利子化や、大学・専門学校の授業料の公立高校並みへの引き下げができるとした。要は、日本の将来を託す若者にお金を掛ける意思があるのかという話だ。

  安倍政権と言うか自民党の考え方は、すべてが受益者負担である。基本はそうではあるが、少子高齢化が進む中で、必ずしもこれだけでは割り切れなくなってきている。

 今夏の参院選では初めて18歳からの選挙権が認められる。若い人にはぜひ、自分たちの問題として考えてほしい。