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民進党と連携、アベノミクスに終止符を

2016年4月15日 (第6回執行委員会)
連合大阪 会長 山﨑 弦一

 熊本で大きな地震があり、大きな被害が出ている。あらためて亡くなられた方々のご冥福、被災された方々へのお見舞いを申し上げる。今後の動きを見ながら、支援の在り方を検討していくことになると思う。連合大阪としてもできる限りの支援をしたいと考えているので、皆さんのご支援もお願いしたい。

 連合は、14日の中央執行委員会で民進党への対応方針を決定した。
 その表現をめぐって、昨日、産経の朝刊がすっぱ抜き、本日、昨日の中央執行委員会のあとの連合の記者レクも受けて、各紙が後追いの記事を掲載している。

 内容は、昨年10月に採択した2016〜17年度の運動方針では「多くの政策を共有する民主党との連携ならびに支援を強化し、政策実現をめざす」とうたっているが、「旧民主党時代の『連携、支援を強化』から『連携をはかる』との方針に見直す」ことは、それによって、連合と民進党との関係が後退しているのではないかということである。

 昨日の中執では、情報管理についての不手際について申し訳ないということと共に、今朝も報道されているが、神津会長からは「関係が格下げではないかとのとらえ方があるが、そういうことは一切ない」としながらも「お互いの政策をしっかり照らし合わせたうえで力を合わせていきたい」という話があったことを報告しておく。また、マニュフェストも確認しながら、6月の中央委員会で政策協定の確認をふまえて「支援をしていくのに変わりはない」と報告されたので、ご理解をいただきたい。

 春闘の状況について、昨日第5回中央闘争委員会が開催され、以下のことが確認された。

 大手組合はもとより 300 人未満の中小組合も賃金改善相当分の回答を引き出しており、3 年連続して賃上げが実現できている。今年の春闘は、「継続性、月例賃金、底上げ、広がり」という4つのキーワードで取り組んできた。最初の3つの部分については、概ね成果が上がってきているのではないか。

 さらに特筆すべきは、ほぼ20年ぶりに中小組合の賃上げ率が連合全体のそれと同等の水準で推移しているということであるし、非正規労働者の賃上げは正規を上回っている。今後は、最後の広がりというところを追求していかなければならない。神津会長に言わせると「広がりを追求すると統計数字が下がってくる」という問題があるが、これからが勝負どころなので、引き続きのご支援をお願いしたい。

 昨日、朝日新聞に掲載されていたが、子どもの貧困格差の問題が取り上げられていた。日本は先進41カ国中34位で、悪い方から8番目だった。現行日本の社会を蝕んでいる大きな問題であることが、あらためて浮き彫りになった。

 首都大学東京子ども・若者貧困研究センター長の阿部彩さんの分析によると、真ん中の所得が約177万円から211万円に上がったのに対し、最貧困層の所得は90万円から84万円に下がっている。 阿部さんは「貧困が広がっているだけでなく、深刻度も高い現状が明らかになった。日本は平等社会だと幻想を抱いていると、さほど深刻に思えないかもしれないが、幻想を早く捨て、貧困と格差に対処する覚悟が必要だ」と話されていた。

 先週末に労福協主催で実施した労働者自主福祉講座の中で、中京大学の大内先生から奨学金問題について話があった。今、大学生の半数が奨学金をもらっていて、卒業する時に大きな借金を抱えて社会に出ていき、返すことができない状況にある。そんな中で、結婚ができない、子どもが産めないという現状である。

 何としてもアベノミクスに終止符を打つべく、参議院選挙あるいはダブル選挙で、この流れを変えていきたいと思っている。ご支援のほどお願いしたい。